【UFC211】イェンジェチックは完勝、5度目の防衛。敗れたアンドレジはガールフレンドにプロポーズ!!
<UFC世界女子ストロー級選手権試合/5分5R>
ヨアナ・イェンジェチック(ポーランド)
Def.3-0:50-45.50-45.50-44
ジェシカ・アンドレジ(ブラジル)
まず右ローを蹴ったヨアナ。さらに右ローを続け、アンドレジの前進にはスッと距離を取る。ローを受けるアンドレジは、右ストレートを当てられるも、左から右フックを思い切り振っていくと、これがヨアナの顔面を捉える。さらに粗い打撃から組んだアンドレジはシングルから、思い切りチャンピオンを持ちあげてテイクダウンを奪う。
直後のスプロールを潰したアンドレジはダースチョークも、ここでスタンドに戻ったヨアナがボディにヒザを突き上げる。さらに右エルボーを入れて離れた王者が左ジャブ、左右のローを蹴っていく。左ハイも当てたヨアナが右ロー、左ジャブを当てる。首相撲からヒザを入れて突き放したヨアナは、アンドレジの大きな振りの左フックをかわし、組まれてもヒザを突き刺す。またもシングルで大きく王者を持ち上げて、テイクダウンしたアンドレジだったが、立ち上がったヨアナがエルボーを入れた。
2R、左フックでたんこぶを作ったヨアナは初回同様、ローからパンチを打ちアンドレジの前進をステップでかわしていく。右ストレート、左ボディストレートを入れた王者は、細かい蹴りとジャブを続け、制空権を築いていく。残り90秒を切り、攻撃のテンポを上げたヨアナに対し、またもアンドレジは持ち上げてテイクダウンを狙う。
背中を付けることなく立ち上がるヨアナは首相撲&ヒザ、左ジャブを打ち込む。続いて、左手でアンドレジの肩を推しておいて左ハイ一閃。直後にヒザ蹴りをいれたが、ここで突進したアンドレジはパンチを当ててテイクダウンを狙った。
3R、ヨアナ・コールを受けたチャンピオンは左ジャブから右ハイ、さすがに強気のアンドレジも弱気の顔を見せるようになる。ローを入れ、ダブルレッグを切った王者が右エルボー。アンドレジは必死にケージに押し込もうとするも、ヨアナは体を入れ替えて離れる。そして左ジャブを当て、右ハイをヒットさせたチャンピオン。踏み込みの威力もなくなってきたアンドレジはヒザ蹴りをボディに受ける。それでもフックを振り回すアンドレジは、ミドルに右ストレートを合わされる。
右ハイをかわされ、笑顔を浮かべた王者はワンツー、左ボディストレート、右ローと自らの攻撃だけを当てる。下がりながらロー、ジャブを入れることができるヨアナは右ハイ。組んでこられてもヒザを入れて、まるで穴がない強さを見せ続けた。
4R、ジャブから右ハイを突き刺すチャンピオンは、ジャブとロー、前蹴り、そして右ミドルを的確に入れ続ける。前に出ては攻撃を被弾するアンドレジは、左ハイを当てられワンツーでやや姿勢が乱れる。組んできたところにも左ミドルを入れたヨアナは、ケージに押し込まれても危なげなく対処し右エルボーを打ち込む。そしてヒザをボディに突き上げて、ハイクロッチで持ち上げられて、崩されてもすぐに立ち上がってノーダメージ。
左ジャブ、右ロー、右ストレートを打たれても前に出るアンドレジだが、ガードは下がっており簡単にハイキックが入る状態だがダウンには至らない。もう、パンチを打たれても平気とばかりに、組んでヒザ蹴りを見舞ったヨアナだった。
最終回、安全運転を指示されたチャンピオンは前に出てきたチャレンジャーに右を打ち込む。変わらずジャブを当て、サークリングの際には笑顔すら浮かべる王者は、危なげない試合展開でワンツーをヒットさせる。突進に右を当て、間合を外して左ハイ。組まれても右エルボーを打って間合いを外す。アンドレジにも右フックを当てたが、ヨアナはまずパンチの届く距離で正面に立つことはない。
残り1分を切り、パンチを纏めるヨアナはアンドレジのパンチをかわして、ワンツーを入れる。それでも前に出続けるアンドレジに組んでバックバックに回ったヨアナは、最後は組みで流すという余裕の試合を見せ、勝利を確信した。
フルマーク、完勝の王者は涙を浮かべ、「誰もこのベルトを獲ることはできない。彼女はホントにタフだった。ATTの皆に感謝している。私は言っていた通り、歴史を作る」とヨアナは語った。
対して、シャッポ脱いだ表情のアンドレジは「ここにチャンピオンになるために来たけど、私はまだ柔術は紫帯、ムエタイは青帯」と言い、ガールフレンドにプロポーズした。